まだまだ首をかしげる人も多いと思うが、大麻を頭ごなしに犯罪視し続けるのは明らかに無理がある。権力側は、嗜好品として使うことの是非を検証する土俵にすら上がろうとせず、〈ダメ。ゼッタイ。〉のひと言で乱暴に片づけようとし、その積極的な思考停止推進運動のPRに無駄な税金が使われている。
(州によるが)アメリカやカナダを始め、大麻が医療に積極的に活用されている国・地域は多い。エイズ、がん、大腸炎、癲癇、緑内障、C型肝炎から頭痛、睡眠障害に至るまでの多くの病気に対して、大麻がその苦痛をおさえたり、症状の改善に役立つことが医学的に証明され、実際に多くの患者に処方されている。同じ効能があるのなら、ケミカルな薬品漬けになるより、自然なハーブを使う方が体に対するダメージがないことは想像に難くないだろう。例えば、これはカナダのケベック州の医療大麻を用いる無料診療所のホームページだ。
そうしたケミカルな一般処方薬の代用品としてオーガニックな大麻草が活用できるという話にとどまらず、昨09年に医学界でさらに注目されたのは、実は大麻の成分THCには、がん性の腫瘍を小さくする効果があることがマドリードの大学教授マリア・サラザールさんとその共同研究スタッフによって発見され、医学会誌『Journal of Clinical Investigation』で発表されたことだ。
カナダ『ブランシェ=ヴー・マタン』紙09年4月3日/「大麻はがんと闘えるか?」
これらは、“少なくとも”、大麻って実は〈ダメ。ゼッタイ。〉っていうほど心身にひどい影響を与えるものではないんじゃないの? ということを想像させるに充分な例の中のほんの一部だが、こういう大麻の利点、前向きな話は、日本のマス・メディアでは一切報道されない。その代わりに、なんと、あの一流大学の学生が! とか、国技である大相撲の力士が! とか、あの芸能人が! などなど、大麻自体が何なのかを検証したり論じたりすることは一切せずに、とにかくスキャンダルとして叩きまくって非科学的な偏向報道が繰り返されるのみだ。
この点だけとってみても、想像力のある方は、何か大麻問題に関して科学的な議論を避けるように仕向けている黒いパワーがあるんじゃないの? って思うはずだ。もしかして、本当のことが国民にバレると、厚生労働省の役人が天下って、麻薬Gメンの使う大麻成分の検査キットとか、〈ダメ。ゼッタイ。〉キャンペーンのパンフレット作ってるとこが“仕分け対象”になっちゃうからじゃないの???
ねえ、みなさん、週末に音楽聴いたり、海を眺めながらジョイント1~2本吸ってくつろいでる大学生と、絶対に表に出ないようなやり方で全国民向けに情報操作やってる黒いパワーと、怖いのどっち?
以下、東京のマーチ詳細:真剣で、屈託なく、ポジティヴで、明るく、楽しいイヴェントです。アロンジ・アロンゾ。
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■今年の5月23日(日)、東京港区の青山公園(南地区)でマ
リファナ・マーチを行います。マリファナ・マーチは、大麻(
マリファナ)の規制見直しを訴える集会とデモです。毎年5月
前後に行われている世界的な共通行動で、日本では2001年に東
京渋谷で行われてから今年で10回目になります。この数年、1000
人規模のデモが行われてきました。
当日、午後4時から会場の六本木地区から渋谷までデモを行
います。この行進には大麻問題をはじめとして人権・マイノリ
ティ・多様な価値観の共存を訴える仲間も参加します。
■「STOP!! 情報操作!! 」・・・現在のテレビ、新聞の大麻
事件の報道は情報操作されている。今年のマリファナ・マーチ
は、特にこの問題を訴えています。
大麻事件が起きるたびに、報道は過熱化し、大きく報じられ
ます。しかし、どのメディアも、大麻には、どんな危険性、有
害性があるのかといった最も基本的な情報には、ふれようとし
ません。大麻を持っていたから「悪い」「悪い」と大騒ぎする
ばかりで、大麻のどこが「悪い」のか、ほんとうに「悪い」の
か、その大本、基本的な事実については、曖昧なまま、ふれよ
うとしない。大麻の公正な情報、事実について、報道の自主規
制が行われていると言わざるを得ません。
わたしたちは、今の日本の大麻規制は理不尽であり、見直し
が必要だと主張してきました。同じような意見を持つ人たちも
おおぜいいます。
この現実を知ってください。
言論の自由があるといっても、メディアが大麻の公正な情報
、事実について報道の自主規制を続けるならば、国民はこうい
った問題があること自体、その存在に気づくこともできません
。 これは情報操作ではないでしょうか。 こんな状態は、どこ
かおかしくはないでしょうか。大麻の規制に異議を申し立てて
いる意見が存在している事実を直視してもらいたいと願ってい
ます。
■主な先進国では、オランダ、ドイツ、スイス、イギリス、フ
ランス、スペイン、カナダ、オーストラリア、ロシアなど、大
麻は「非犯罪化」 (刑事罰を科すような犯罪としては扱わな
いこと)されています。少量の個人使用の所持や栽培では、手
錠をはめられたり、刑務所に入れられるようなことはありませ
ん。
アメリカでも10州で非犯罪化されており、連邦法でも単純所
持・栽培に関しては刑罰は重くはない。最近は、医療大麻をめ
ぐり、社会的に大麻を見直す動きが活発化しています。
このような規制見直しの世界的な趨勢は、大麻には著しい有
害性はないという事実が認められてきたことによるものです。
日本では、大麻は他の有害性の高い薬物に手を出す入口になっ
ているという意見がありますが、今から30年以上前にその仮説
が発表された本家、アメリカでは、その後の公的調査により、
そのような事実はないと否定されています。
■マスメディアの取材など、積極的に対応いたします。ご関心
のある方は、カンナビストまでご連絡ください。
○連絡先 カンナビスト 電話03-3706-6885 090-6049-0518
○マリファナ・マーチの日時・場所
日時:5月23日(日)午後1時~。デモは午後4時スタート。
場所:青山公園(南地区)/港区六本木7丁目。東京メトロ千代
田線「乃木坂」徒歩1分・日比谷線「六本木」下車徒歩5分。
☆LIVE☆
・ex.ボボボボボボイン!?
・Djembe
・Zoi's Butterflys
・Redbandana.Lab.
・THE ボンゴメン
・ANCHOE+畜生5
・ウランアゲル:やまおかぐら
・Bizarre
・RANKIN TAXI
☆SPEECH☆
長吉秀夫(「大麻入門」著者)
辻 吾静(NPOセレインターナショナル代表)
(注1)マリファナ・マーチとは……毎年5月に世界各国の400
を超える都市、町、村で行われる非営利の世界同時イベントで
す。大麻(マリファナ)の規制の見直しを求めて1998年にスタ
ートし、日本では東京、大阪、札幌などで開催されています。
マリファナ・マーチの世界共通スローガン……
「医薬品として認めよ!(Release The Medicine)
大麻で逮捕するな!(Stop All Cannabis Arrests)
病人を救え!(Heal The Sick)
真実を語れ!(Stop The Lies)
自由を奪うな!(End ThePrison State)
(注2)カンナビスト……日本の大麻(マリファナ、カンナビ
ス)取締りは、著しい有害性は認められない大麻に対し過剰に
厳しい刑罰を科しており、年間3000人近い市民や学生が逮捕さ
れている状況は公権力による人権侵害であると訴えている非営
利の市民運動。
1999年設立、会員4788人。
※このイベントは日本国憲法第19条(思想・良心の自由)、 21
条(表現の自由)に基づくもので法律を遵守して行われます。
(マーチ詳細、フライヤーなどはここ!)