5.29.2010

OKINAWA CALLING

■住民が反対しても、総理大臣が決めると決まるのか? で、その総理大臣ってやつを、国民は直接選んでいない。

小学館『大辞泉』を引いてみた。
みんしゅ‐しゅぎ【民主主義】
人民が権力を所有し行使する政治形態(全く日本の状況にそぐわない記述ばかりなので以下割愛)

国会に送り込んだ“国民の代表”が選んだ総理大臣は、国民が選んだことになるんだって? 

国民は間違う。国会議員は間違って選ばれ、その間違った国会議員は間違って(ほぼ常に故意に間違って)総理大臣を選ぶ。小泉、安倍、福田、麻生、鳩山。間違いのない総理大臣などを夢想するのが間違いなのであって、間違っちゃいけないのは民主主義の意味だ。

仮に今この国に、米軍が駐留していることによる“抑止力”なるものがあるとして、その上での究極的な仮定だが・・・この国に『大辞泉』の通りの民主主義が存在し、その民主主義の結果として、この国から“抑止力”なるものが無くなり、他国に攻め入れられるか東京にミサイルが飛んでくるかして殺されるのなら、オレはその方がいい。民主主義を持ったまま殺される方が、死ぬまで騙され続けるよりも、人間として気持ちのいい生き方ができる。正しい生き方、と言ってもいい。
政治家を選ぶことと、民主主義とは、全く次元の違う2つのことである。

『沖縄から、お送りしております…皆さん、聞こえますでしょうか?
…戦いが始まりました…現在…民衆の蜂起が起きています…』
はーぴーさんの《はーぴー日記》より無断拝借)


沖縄は“正しい政治家”なんかを呼んではいない。
“民主主義”に呼びかけてるんだ。


530日(日)14時:デモ出発 13時:街頭宣伝 ともに新宿東口アルタ前広場にて。


主催:「沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会」

連絡先:no.base.okinnawa(at)gmail.com 090−5344−8373

tokyoなんとか06月号


■このブログを始めて丸1年ですが、その間ここに辿り着いた人は、一体どんなワードについて調べていてうっかりこのブログに来ちゃったのか?を調べる〈アクセス解析サーヴィス(もちろん、個人は特定できません)〉の“人気”検索ワード・ランキングを見てみると、その上位に入ってるワードの一つが【巡回連絡カード】です。あるいは【巡回連絡カード+無視】というワードで検索して、ここにいらっしゃった方々も結構いる。

【巡回連絡カード+鈴木孝弥】という複合ワードで毎日のように検索エンジンに入力してこのブログに来ては、〈滞在時間 00:00〉の“タッチ&ゴー”で帰ってオレにプレッシャーを与えようとしたヤツ(それも仕事のうちなの?)をカウントしなくても、一体その怪しいブツをどう処理したらいいのか迷ってる、あるいはそういうオマワリの所業を迷惑がってる人が、この国にかなり大勢いることが、よく分かりました。

ということで、出たばっかりの、今月も表紙が素敵なイケてるフリー・ペイパー『tokyoなんとか』06月号では、なんでオレがオマワリに巡回連絡カードを渡すのを拒否するかについて、もっと長文で真面目に書きました。例によって、毎月のごとく、忘れずに、しかるべき場所で入手してください。

そういう〈勝手な奴らの店〉の近くに住んでない、という方、あるいは、もらいに行ったら、もうなくなっていた、という方は、以下リンクよりダウンロードしてください。毎月2万部しか作ってないらしく、月の中旬までになくなっちゃうことがままあるらしいのです。
(・・・あれ? ちょっと前に発行部数、もうちょっと増やしたんだっけ?)


5.28.2010

失敗した

■ジョー・バターンが初めて来日する、っていう情報は小耳に挟んでたんだけど、このところ定期的にいいライヴを観てたり、このひと月ほど何かとイヴェント続きで忙しかったこともあって、その話をすっかり忘れてるうちに、とっくにソールド・アウトだった。調べたら会場は250人限定だって? それっぽっち? オレのまわりだけでも、ジョー・バターン観たいって人、25人くらいいますけど。・・・それにわざわざアジアくんだりまで呼んどいて、日本公演1回こっきり? 6500円はオレには安い金額ではないが、でも、この国でその値段でその人数じゃペイしないでしょう??? な、わけないよな、商売だもの。世の中の経済の仕組みがよく分かんない。いずれにしても、失敗した。


フタを開けてみれば、このニュー・ヨークの街貼りポスターで見かけそうな、かっこいいデザインのフライヤーだってオレの友だちが作ってたのに、彼女とは1年近く連絡をとってなかったから、これを目にするのも随分遅くなってしまった。・・・インフォを見て気づいたけど、そうか、ジョー・バターンはもう70歳近いのか・・・。1960~70年代のファニア・レーベルのLPは確か全部持ってるし、それらとサルソウル・レーベルの“ディスコ”なんかばっかり定期的に聴き返してるから、本人が結構なお歳になったことを意識したこともなかった。とにかく、ライヴ、観られる人は楽しみですね。

音楽評論家を名乗るわりには音楽ネタの少ないこのブログで、最近音楽について書いたのはサンハウスにギル・スコット=ヘロン、そしてこのジョー・バターンだが、よく考えると全組、すっかり還暦を超えてる。
ここ最近観たライヴ・ショウも、(友人関係/アクティヴィスト系をのぞくと)中本マリにボブ・ディランにサンハウスと、これもみんな60歳以上。来月は久しぶりに友川カズキを聴きに行こうかな。彼はまだもう少し若いよな、と思って今調べたら、彼も今年で還暦だった。・・・でも、昔から好きな人を今も聴いてるんだから、そりゃ、そうなるわな。オレももう40代だもの。
大石学トリオをバックに歌う中本マリ、素晴らしいですよ。ちょうど今夜、彼ら、吉祥寺サムタイムなんだよなー。今月は行けませんが。

最近聴いた“若い衆”の新譜で強烈にヤラれたのは、ナズ&ダミアン “Jr.ゴング” マーリー『Distant Relatives』だね。このアルバムの背景にあるもの(歴史・思想)について、『bmr』07月号用に8000字の原稿を書いたところ。


で、もうナズも30代後半かー。一方、Jr.ゴングはまだ彼がガキんちょの頃から知ってるわけだが(なんて言うと、自分がJr.ゴングの親戚のおじちゃんにでもなったような気分だが)、そのボブ・マーリーの最後の子供も、もう今年で32歳なんだよね。みんな、歳は取りますなあ。でも、そんなことより、Jr.ゴングはソロ・デビューから15年近く経つのに、このナズとのコラボでやっと4枚目。ガツガツしてないのがまたいい。

5.26.2010

ギル・スコット=ヘロン通信 #05 - Radio Gladys Palmera (Barcelona)

■最近ヨーロッパ巡業中のスコット=ヘロン、各地でそのステイジは絶賛されている。パリの〈ラディオ・ノヴァ〉は、先日のパリは老舗ジャズ・クラブ:ニュー・モーニングでの公演を、“復活を待ち焦がれたファンの期待を上回る素晴らしさ”だったと報じた。MCではムショ暮らしについても語っているそうだ。

これは、今から10日ほど前にバルセロナの〈ラディオ・グラディス・パルメラ〉に出演した際の様子。いい。ショウのハイライト・シーンを作る名曲のひとつ「Three Miles Down」を歌ってる。



5.21.2010

マリファナ・マーチ2010



■マリファナ・マーチの季節。今年も、東京のマーチが今度の日曜日に迫った。
まだまだ首をかしげる人も多いと思うが、大麻を頭ごなしに犯罪視し続けるのは明らかに無理がある。権力側は、嗜好品として使うことの是非を検証する土俵にすら上がろうとせず、〈ダメ。ゼッタイ。〉のひと言で乱暴に片づけようとし、その積極的な思考停止推進運動のPRに無駄な税金が使われている。

(州によるが)アメリカやカナダを始め、大麻が医療に積極的に活用されている国・地域は多い。エイズ、がん、大腸炎、癲癇、緑内障、C型肝炎から頭痛、睡眠障害に至るまでの多くの病気に対して、大麻がその苦痛をおさえたり、症状の改善に役立つことが医学的に証明され、実際に多くの患者に処方されている。同じ効能があるのなら、ケミカルな薬品漬けになるより、自然なハーブを使う方が体に対するダメージがないことは想像に難くないだろう。例えば、これはカナダのケベック州の医療大麻を用いる無料診療所のホームページだ。

そうしたケミカルな一般処方薬の代用品としてオーガニックな大麻草が活用できるという話にとどまらず、昨09年に医学界でさらに注目されたのは、実は大麻の成分THCには、がん性の腫瘍を小さくする効果があることがマドリードの大学教授マリア・サラザールさんとその共同研究スタッフによって発見され、医学会誌『Journal of Clinical Investigation』で発表されたことだ。

カナダ『ブランシェ=ヴー・マタン』紙09年4月3日/「大麻はがんと闘えるか?」

これらは、“少なくとも”、大麻って実は〈ダメ。ゼッタイ。〉っていうほど心身にひどい影響を与えるものではないんじゃないの? ということを想像させるに充分な例の中のほんの一部だが、こういう大麻の利点、前向きな話は、日本のマス・メディアでは一切報道されない。その代わりに、なんと、あの一流大学の学生が! とか、国技である大相撲の力士が! とか、あの芸能人が! などなど、大麻自体が何なのかを検証したり論じたりすることは一切せずに、とにかくスキャンダルとして叩きまくって非科学的な偏向報道が繰り返されるのみだ。

この点だけとってみても、想像力のある方は、何か大麻問題に関して科学的な議論を避けるように仕向けている黒いパワーがあるんじゃないの? って思うはずだ。もしかして、本当のことが国民にバレると、厚生労働省の役人が天下って、麻薬Gメンの使う大麻成分の検査キットとか、〈ダメ。ゼッタイ。〉キャンペーンのパンフレット作ってるとこが“仕分け対象”になっちゃうからじゃないの??? 

ねえ、みなさん、週末に音楽聴いたり、海を眺めながらジョイント1~2本吸ってくつろいでる大学生と、絶対に表に出ないようなやり方で全国民向けに情報操作やってる黒いパワーと、怖いのどっち?

以下、東京のマーチ詳細:真剣で、屈託なく、ポジティヴで、明るく、楽しいイヴェントです。アロンジ・アロンゾ。

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今年の523日(日)、東京港区の青山公園(南地区)でマ
リファナ・マーチを行います。マリファナ・マーチは、大麻(
マリファナ)の規制見直しを訴える集会とデモです。毎年5
前後に行われている世界的な共通行動で、日本では2001年に東
京渋谷で行われてから今年で10回目になります。この数年、1000
人規模のデモが行われてきました。
 当日、午後4時から会場の六本木地区から渋谷までデモを行
います。この行進には大麻問題をはじめとして人権・マイノリ
ティ・多様な価値観の共存を訴える仲間も参加します。

STOP!!   情報操作!! 」・・・現在のテレビ、新聞の大麻
事件の報道は情報操作されている。今年のマリファナ・マーチ
は、特にこの問題を訴えています。
 大麻事件が起きるたびに、報道は過熱化し、大きく報じられ
ます。しかし、どのメディアも、大麻には、どんな危険性、有
害性があるのかといった最も基本的な情報には、ふれようとし
ません。大麻を持っていたから「悪い」「悪い」と大騒ぎする
ばかりで、大麻のどこが「悪い」のか、ほんとうに「悪い」の
か、その大本、基本的な事実については、曖昧なまま、ふれよ
うとしない。大麻の公正な情報、事実について、報道の自主規
制が行われていると言わざるを得ません。

わたしたちは、今の日本の大麻規制は理不尽であり、見直し
が必要だと主張してきました。同じような意見を持つ人たちも
おおぜいいます。 
この現実を知ってください。
言論の自由があるといっても、メディアが大麻の公正な情報
、事実について報道の自主規制を続けるならば、国民はこうい
った問題があること自体、その存在に気づくこともできません
これは情報操作ではないでしょうか。 こんな状態は、どこ
かおかしくはないでしょうか。大麻の規制に異議を申し立てて
いる意見が存在している事実を直視してもらいたいと願ってい
ます。

主な先進国では、オランダ、ドイツ、スイス、イギリス、フ
ランス、スペイン、カナダ、オーストラリア、ロシアなど、大
麻は「非犯罪化」 (刑事罰を科すような犯罪としては扱わな
いこと)されています。少量の個人使用の所持や栽培では、手
錠をはめられたり、刑務所に入れられるようなことはありませ
ん。
アメリカでも10州で非犯罪化されており、連邦法でも単純所
持・栽培に関しては刑罰は重くはない。最近は、医療大麻をめ
ぐり、社会的に大麻を見直す動きが活発化しています。
このような規制見直しの世界的な趨勢は、大麻には著しい有
害性はないという事実が認められてきたことによるものです。
日本では、大麻は他の有害性の高い薬物に手を出す入口になっ
ているという意見がありますが、今から30年以上前にその仮説
が発表された本家、アメリカでは、その後の公的調査により、
そのような事実はないと否定されています。

マスメディアの取材など、積極的に対応いたします。ご関心
のある方は、カンナビストまでご連絡ください。

連絡先 カンナビスト 電話03-3706-6885 090-6049-0518

マリファナ・マーチの日時・場所
日時:523日(日)午後1時~。デモは午後4時スタート。
場所:青山公園(南地区)/港区六本木7丁目。東京メトロ千代
田線「乃木坂」徒歩1分・日比谷線「六本木」下車徒歩5分。

LIVE
ex.ボボボボボボイン!?
Djembe
Zoi's Butterflys
Redbandana.Lab.
THE ボンゴメン
ANCHOE+畜生5
・ウランアゲル:やまおかぐら
Bizarre
RANKIN TAXI 

SPEECH
長吉秀夫(「大麻入門」著者)
辻 吾静(NPOセレインターナショナル代表)

(注1)マリファナ・マーチとは……毎年5月に世界各国の400
を超える都市、町、村で行われる非営利の世界同時イベントで
す。大麻(マリファナ)の規制の見直しを求めて1998年にスタ
ートし、日本では東京、大阪、札幌などで開催されています。
マリファナ・マーチの世界共通スローガン……
「医薬品として認めよ!(Release The Medicine) 
大麻で逮捕するな!(Stop All Cannabis Arrests) 
病人を救え!(Heal The Sick
真実を語れ!(Stop The Lies) 
自由を奪うな!(End ThePrison State

(注2)カンナビスト……日本の大麻(マリファナ、カンナビ
ス)取締りは、著しい有害性は認められない大麻に対し過剰に
厳しい刑罰を科しており、年間3000人近い市民や学生が逮捕さ
れている状況は公権力による人権侵害であると訴えている非営
利の市民運動。
1999年設立、会員4788人。

このイベントは日本国憲法第19条(思想・良心の自由)、 21
条(表現の自由)に基づくもので法律を遵守して行われます。

(マーチ詳細、フライヤーなどはここ!)

5.19.2010

JUST BEAT IT 宮下公園ドラムサークル


■本日も当ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
なのに、こういうブログの書き方もないと思うんですが・・・あのー、オレには何も書き加えることがないので、本日はすみやかにイルコモンズさんのブログにお飛び下さい。


5.18.2010

'Social responsibility'?


〈Nike says the project is part of its "social responsibility" work. 〉って・・・一体何様の言い草なのよ。
先週金曜日付け、英BBC NEWS。

ナイキさん、ほんとはもう宮下計画から撤退したくなってるんじゃないの? ここまで大々的にイメージを毀損しちゃって、それで強行に工事を始めるとなると、このBBCやラジオ・フランスほか、この問題を取材・報道した世界中のメディアが一斉に《ナイキ、宮下公園工事、強行着工》のニュースをフォロウするだろう。当然、工事の中止を求める運動が起き、責任あるメディアは報道の流れからいってそれもフォロウするはずだ。そうして自ら問題を長引かせることが、企業イメージにこれまでにも増して大きな影響を及ぼすことになるだろうことは、ナイキ社にはとっくに想像できているはずだ。

なのにこうしてグズグズしてんのは、渋谷区がナイキに早くハラ決めろって脅してるのに、ナイキ社の良心=〈フェアなスポーツマンシップ〉が長い長い眠りから目覚めた、ってことなのかしら。そうだとしたら、今、目をこすりながら、コーヒーのお湯を沸かし始めた頃であることを願う。

〈the project is part of its "social responsibility" work〉なんて、すみません、寝言でした、って謝ればいいんだよ。長い眠りにつく前には、こういう声明を出していたんです、それが弊社の本当の姿、考え方なのです、って言えばいいじゃん。

・・・だけど命令口調かよ。そもそも、あんたに遊び方を指示される筋合いなんかないんだけどな。

5.17.2010

今年のおすすめTシャツ

■新しいTシャツの1枚くらい欲しい時期ですが、例の《おっぱい地震》ムーヴメントのオフィシャルTシャツ発見。これが凄い。形とカラーのヴァリエイションが多彩で、全部で65種類(!)もあるようだ。なんと男物や赤ちゃん着まである。



デザインも複数あって、イスラム宗教指導者の非科学的な発言を皮肉ったこのメインのパターンの他にも、《大量破壊おっぱい》だの、《あなた、今、震源地ジロジロ見てんのよ》とか、笑える文句が書いてあって楽しい。


赤ちゃんはともかく(この“はいはい着”は100%オーガニック・コットン使用)、男が着て似合うのかは疑問だが(それに、男物はさほどかっこよくない)、そこを押して男物まできっちり作るのが首謀者〈自称“自由主義者で悪趣味でダサいけど科学的で性倒錯的で無神論者でフェミニスト”の学生ジェニファー・マックレイトのポリシーなんだろう。

運動に賛同する人は買って着てみたらどうでしょう。ウェブ・ショップはここオレ、女だったら買うな、きっと。

5.16.2010

あ、そうだ、ドラムサークルいこう。


■あ、そうだ、ドラムサークルいこう。


今日3時からはブロックパーティーもある。アロンジ・アロンゾ。


宮下解放区 IN PROGRESS
5/16 Sun. at Miyashita Park Shibuya
3PM to 7PM / free party

Live:

Toruman
ZEN-LA-ROCK
MEKOLI
DJ:
CRASSICKS
SOUSHI
IKKYUU
NAKED(InsideRecordings)
http://ameblo.jp/naked-shin/
http://www.myspace.com/nakedjapan
POPPO(FASCINATE)
http://www.myspace.com/fascinatejp
http://ameblo.jp/daijiroakita/

5.12.2010

罪状:日焼け

■この季節、半年以上ぶりにTシャツ1枚で外に出て、自分の腕のなまっちろさを何とかしたいと感じる人がいることは全然想像に難くない。昨年、WHOの国際がん研究機関が“日焼けカプセル”を皮膚がんの原因となるものの危険度最高レヴェルに位置づけたことで、今年、生白い肌を気にする人にとってはますます悩みが増えたのではないかとお察しします。

しかし世界は広い。日焼けサロンの健康被害を考えるどころか、自然日光で日焼けするだけで逮捕される国もあるんだよ。


先日《おっぱい地震運動》について書いたが、肌が露出する服や体の線が出る服を着たり、髪の毛を見せるような女が地震の元凶なのだと宗教指導者がのたまったイランで、今度はテヘランの警察署長が、日焼けした女には警告を与え、改善がなければ逮捕、収監するとぶち上げたらしい。「北テヘランの一部エリアでは、多くの日焼けした女性を見かける。まるで歩くマネキン人形だ。こういった事態に対して寛容でいることはできない。我々がそうした女性たちを見つけたら警告し、次いで逮捕、投獄する」と(英『テレグラフ』紙。上記写真・リンク)。

つまりイランでは肌や髪の毛を露出するばかりか、日焼けした女性もみんなビッチ扱いなわけだが、その感覚からいくと、言うまでもなく日本の女性なんか全員ビッチである。日焼けしてなくたって、今テレヴィで盛んに流れてる、カメラが山田優の足首から背中、顔と順に見せていくユニクロのCMなんか、当然言語道断だろうね。女性の体の物理的な美しさの表現、なんていう考え方は一切肯定されないのだろう。

そうしたイランにおける女性の容姿ふるまいに対する“コード”は、もちろんイスラムそのものの問題ではなくて、その国の教義解釈の問題なわけだが・・・しかしながらその一国限定の神様じゃないわけで・・・だとしたら地球上の国々で女性の毀誉褒貶にここまで極端な差があることを、“グローバルな宗教”の指導者がどうとらえているのかに興味がある。彼らが、日本の女は全員ビッチだ! と喝破するのかに(それを聞く前には、ユニクロはイランに出店しない方がよい)。

一方、オマワリがとんちんかんにいばりくさったすっとこどっこいなのは、たいていの国の均質化が達成されているようで、そっちには立派なグローバル・スタンダードがあるようだ。

5.10.2010

サンハウスを、この目で見た!


昨日、サンハウスを、この目で初めて見た! これまで数えきれないほどライヴ・ショウを見てきて、もう、よっぽど凄いものを見ないと感動しないようになっちゃったし、ましてやその翌日まで体の中に感動がそのまま残ってるライヴなんていうのは、本当に稀にしかない。

昨日のサンハウスはまさにそんな感動の極致を味わったショウだった。とにかく凄かった。開演18:10~終演20:00、その1時間50分を、全曲隅から隅まで思い出せるほど、全身全霊で吸収した。何回も鳥肌が立った。全曲が名曲。恐ろしい。演る方も聴く方も1曲も集中が途切れない。だから100分があっと言う間に過ぎた。

この待ちに待ったメジャー・デビュー35周年記念再結成ツアーは昨日の東京・恵比寿リキッドルームが初日だから、ここにそのセット・リストを書いたりするのはやめておく・・・これから見る人の楽しみのために。というか、書くまでもないんだけどね。演奏されるのは、ファンが聴きたい曲/聴けてよかったと思える曲100%だからだ。

でも、やっぱり自慢したいから1曲だけ挙げると、中でも極限まで“肝胆震えた”のは「雨」だったなー。オレのNo.1雨ソングである。

とにかく、バンド結成の中心人物:篠山哲雄のジャキジャキしたリズム・ギターの刻みがあってこそ、まさに正真正銘“エレクトリック・ロッキン・ブギー・バンド”:サンハウスのサウンドだ。「雨」の入ってる、1976年のアルバム『仁輪加』の裏ジャケ写真の5人が揃い、あのサウンドが爆音で100分鳴りっぱなしだったのだ!

まだソールド・アウトになっていない会場があるようだけど、悪いことは言わない、気になる人は全員、今すぐチケットを買うべきだ!!! ・・・オレはレコード会社やイヴェント会社に囲われるようなランクの高い音楽評論家じゃないから、ぜひ真に受けて欲しい。

フジ・ロックにも出るから、つって安心しちゃいけないよ。フル・ステイジやるかどうか分かんないじゃん。ショート・セットなら名曲を選りすぐったライヴになるだろうなんて思うのは大間違いで、凄い名曲を随分ミスすることになるんだからな!

ところで菊さん、〈菊のブルース〉の続き、よろしくお願いしますよー! 更新されるの3年以上待ってるんですから。