11.20.2012

GMO(遺伝子組み換え作物)製品にラベルを貼るアクション


■「私は食べてもいいですよ」、という人が、GMO(遺伝子組み換え作物)を原料に使用した製品を選択して買う分には、まあ、その人の自由だから他人がとやかく言うことではないだろう。

では、「私は食べたくないです!」という人の、食べたくない自由の方だけは、見事に守られないような巧妙な仕組みが出来上がっているとしたら……?

事実、日本ではこんな風になっている。

つまり何かを100g食べたときに、「遺伝子組み換え作物が入ってるのが5g未満なら、知らずに食ってもガタガタ言うな」「ガタガタ言わせねえ」、ということである。実に親切な決まりだ。あなたは、いつ、誰に、そんな5gルールを教えてもらっただろう? 厚生労働省はこんな資料を開示しているが、一見するとどの質問の答えがどこに書いてあるのかすらさっぱり分からない(役人になれるようなエリートの頭脳でないと理解できないように作られている)。


ところで、子供のおやつに明治の〈カール〉や、ヤマザキナビスコ〈リッツ〉や、ロッテの〈パイの実〉やら〈コアラのマーチ〉なんかを与えている親御さんたちは、それらの中に遺伝子組み換え作物が使われていることをちゃんと知っているのだろうか?

(これ↓をクリックでググれる)


食べたくない人の自由を! 
我々に、正当なる、知る権利を!

なんて叫んだどころで、そんなもの、政府は守ってくれない。国民のことなんか守るわけないじゃん。アメリカでもそう。メイカーと国とがつるんでうまい具合に抜け道を作るし、GMO表示のラベルを貼るように規制を作る法整備も一向に進まない(そんな法律を作らせない力が働いている)。ってことで、アメリカのアクティヴィストたちは、自分たちでヤバそうな商品にラベルを貼って消費者に注意を促することにした。そして、世界にその運動を広げようとしている。


Grassroots: After GMO Labeling Shot Down, Citizens Start Labeling Themselves







Facebook : 〈Label It Yourself〉
https://www.facebook.com/LabelitYourself 


もう世の中、こうでもしないとダメなくらい、事態は深刻になっている。
何が深刻かって、安全性に疑問符が付いている間は、国民の利益のためにそれを使うのを止めさせる、という道理が、この世では通らないことだ。でもって、安全性に〈太字のバツ〉が付くまではカネ儲けしていい(政治屋に献金し、役人の天下り先を用意しさえすれば)というシステムだ。それこそが、政府の言う“正しい”システムだってことだ。原発とまったく同じ構造である。

こんなステッカーを貼って回らなくても、もちろん、遺伝子組み換え食品 の情報がもっともっと大量に出回るようになって、食品メイカーがひとりでに“あたふた”するようになるのが、問題解決の近道だろう。

もう一度書くけど、この件も原発と一緒で、政治屋も役人も、国民のことなんかナンも守ってくれないからね。身を守るのは、結局、知識しかない。その知識って、自分から努力して、探して、取りに行かないと手に入らないんだよね。
ああ、この“美しい国”で、税金払って、ヘンなもの食わない自由すら、手に入らないとはね。