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3.08.2013

《Actipedia(アクティペディア)》始動!

《Actipedia(アクティペディア)》、すなわち、アクティヴィズム(直接行動主義)用の百科事典(encyclopedia)。

〈wiki〉システムを使用して、インターネット上のウェブペイジに誰でも書き込め、訂正できる《Wikipedia》が作られたように、その項目をアクティヴィズムに特化した《アクティヴィズム百科事典》だ。


(収録される事項の、カテゴリー分類⇩)



世界的に有名なイタズラ・アクティヴィストの王様で、日本でも特に松嶋×町山 未公開映画を観るTVのファンには“お笑いテロリスト”としておなじみ、またコンバ - オルタナティヴ・ライフスタイル・マニュアルでも彼らの作ったニセ新聞の話などを紹介している〈 The Yes Men 〉が運営するアクティヴィズムの戦略研究所《 The Yes Lab 》と、ニュー・ヨークの《センター・フォー・アーティスティック・アクティヴィズム(Center for Artistic Activism 》が共同で準備してきたものだ。

この専門事典が一般公開されるやいなや、世界中から、これまでに実施されたアクション、あるいは開始され継続しているアクションに関して、既にどんどん書き込み(=事典に項目が追加)されている。

これは実に素晴らしいアイディアであり、ランダムに見ていくだけで実に楽しく、勇気が出る。みんな、こんな専門事典を待っていたのだ! 世界中で人間はいろいろなことに苦しめられており、それに抵抗するために、いろいろな策を講じて実践している。それまとめた事典を“楽しい”と形容するのは多少問題があるが、でも、この事典が示す世の中は、これまでより間違いなく楽しい。

もちろん中には“支配者”の理不尽に怒りを覚えるものもあるし、見た瞬間に胸が締めつけられ、涙が出てくる項目もある。
たとえば、これは1991年にエイズで大切なパートナーを失ったアーティストが、ニュー・ヨーク市内の20箇所超のビルボード(大型野外広告ボード)に、こんなベッドの写真を掲げて市民にメッセージを送った、というアクションを記した項目だ。
厚生労働省のHIVへの注意喚起対策も必要には違いないが、こうした写真(アーティヴィズムの手法)に、学者と役人の作った文言よりも遙かに直裁的で雄弁なパワーが(それが全能ではないにせよ、意識喚起のためには実に有効なパワーが)あることを否定する人は少ないだろう。

一方で、この“百科事典”の中には本当に笑っちゃうようなアイディアもあるし、こんなんで効果あるのかね、というようなものもある。どこまで本気か、ふざけているのか分からなくても、そういうおかしな、ときに荒唐無稽なアクションが笑い話として広まることで、みんながその背景に横たわっている〈抑圧/被抑圧〉の構造を認識することに繋がる効果を狙っていたりするのだ。

この最新のウェブ専門事典《Actipedia(アクティペディア)》のモットーは、彼らが今回発表した声明文の中から抜き出すなら:

《To change the world we've got to learn from each other.(世界を変えるためには、お互いに学ばなくちゃならない)》

ということになるだろう。

ぼくが先日翻訳出版した『コンバ - オルタナティヴ・ライフスタイル・マニュアル』は、この《Actipedia(アクティペディア)》と全く同じフィロソフィーを持っている本なので、当然トピックの重複も出てくる。

その『コンバ』の刊行と《Actipedia(アクティペディア)》のスタート時期が同時になったのも偶然ではない。どう見たって、これからの世の中、そっちの考え/方法論/生き方に重きを置くようにならないといけないのだ。

そうでなかったら、いつまでたっても我々は、やられっぱなしのままである。

〈権力にオマエの人生を献上すること、それが幸せというものだ・・・〉という催眠術にかかったまま、そのうち、彼らの望み通り、蒙昧の闇に永眠するのだ。

2.13.2013

『コンバ』に出てくるワード集

『コンバ - オルタナティヴ・ライフスタイル・マニュアル』発売のお知らせ、全目次はこちら

今日は、本書(解説、あとがき含む)に出てくるワード・人名から主要なものをご紹介します。

▶▶▶オキュパイ We are the 99% アノニマス プッシー・ライオット(フェミニスト・パンク・ロック) ステファン・エセル『怒れ! 憤れ!』 ハクティヴィズム(ハッキング) ガイ・フォークス アンチAD クラウン・アーミー Think globally, Act Locally アクティヴィズム(直接行動主義) アーティヴィズム グリーン・ゲリラ カウンター・カルチャー ウィリアム・S・バロウズ バトル・イン・シアトル(バトル・オヴ・シアトル 1999) アルテルモンディアリスム(オルターグローバリゼイション) 養蜂革命 国境なき大麻 ピエール・ベルジェ 市民的不服従(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー) パレオ・ダイエット 温室効果ガス 破格語法 アルテュール・ランボー COP15(コペンハーゲン・サミット) ネオフェミニスト 核兵器廃絶アクション(ボムスポッティング) バラク・オバマ ジョセフ・ロートブラット バートランド・ラッセル 行動か、さもなくば死か レミ・ガイヤール バイコット(Buycotte) コンシュマクター フラッシュ・モブ ボイコットBP グリーンピース(Greenpeace) テイト美術館を解放せよ(Liberate Tate) (エコロギーク)エレクトロニクス・ガイド 任天堂 東芝 ソニー エコ・バッテリー ソウシャル・コリオグラフィー レディー・ガガ・デモ LGBTプライド運動 リップダブ ネット市民権 AVAAZ.org カーボン・オフセット ANA(全日空) バイオ燃料 レジスタンス シャルル・ドゥ・ゴール主義 連帯キセル iPhoneアプリ タックス・ヘイヴン 新自由主義 バンクシークレッツ(www.banksecrets.eu/) 城南信用金庫 Move Your Money 舞踏テロ サンドラ・アブアヴ ヴァンサン・セスペデス IKEA 野宿者 エイズ ジェネリック医薬品 海賊党 ジミー・チュウ スシ・セレクター プレゼント免除証明書 空気浄化植物 アドバスターズ(広告破壊者集団) 無買デー(Buy Nothing Day) シテュアシオニスト ギー・ドゥボール ポップ・ダウン・プロジェクト トランスジェンダー的実存主義 アクト・アップ! 死の見本市(Salon de la mort) リソメイション イスラム教ファトワー 授乳アクション カーボン・フットプリント 反GMO(遺伝子組み換え生物) モンサント オレンジの半分 ニセ新聞 イエス・メン(The Yes Men) 強制国外退去 国境なき教育ネットワーク Porn for the Blind 昆虫食 キス=イン M.I.E.L.(性的衝動に関するエコロジーのための国際運動) ヴィルヘルム・ライヒ ベス・ディットー(ゴシップ) グリーン・カード 連帯貯蓄 ストップ・ショッピング教会 DIY ハッカースペイス バイク・ブロック ブラック・ブロック テリー・ギリアム(モンティー・パイソン) シュピール・グート グラスフェミー ダンプスター・ディップ 心理地理学 ドク・ジネコ グローバル・オーガズム・フォー・ピース  World Water Day グルーチョ・マルクス 緑の党 ダニエル・コーン=ベンディット ジョゼ・ボヴェ ドライ・トイレ グリーン・ウェディング・プランナー パクス(PACS フランス婚) ビオナニスト エコセックストイ SMSメッセージ ブーブクウェイク(おっぱい地震) バンクシー スペイス・インヴェイダー ゼウス リヴァース・グラフィティー(グリーン・グラフィティー) ポール “ムース” カーティス ケルヒャー グリーン・ヴァンダリズム イケア・ハッカーズ ルパンタンス 鈴木杏里 アルジェリア戦争 ルワンダ・ジェノサイド フランサフリック フェア・トレイド セクシャル療法 Park (ing) Day 性のアシスタント ロックコーア・プロジェクト ダヴィッド・ゲッタ ヤニック・ノア 電動アシスト自転車 自転車共用サーヴィス リサイクリング リサイクル・バンク 分別ポリス オリヴィエ・ブザンスノ(反資本主義新党) カルフール ユロ(尿)・エコロ フリーガン(Freegan) 週一菜食主義 ミートアウト・デイ ポール・マッカートニー 国際連帯休暇 国境なき発展 アレヴァ(アレバ) 球根テロ ゲリラ・ガーデニング エコロ=ブラックアウト ネオン団 トマ・サンコマ ルベン・ウム・ニョベ ガンベッタ ルイーズ・ミシェル 自転車裸族(サイクロヌーディスタ) ワールド・ネイキッド・バイク・ライド 国民アイデンティティー ブラック・ブラン・ブール 富士山 スティーヴン・チュー マイクロ=アクティヴィズム プラシーボ エドワード・アビー 爆破/モンキーレンチギャング サボタージュ エコ=アクティヴィズム 監禁用特製サヴァイヴァル・キット リーマン・ショック アラン・マンク マイクロ=シエスタ スロウ・カルチャー スロウ・ブック うんち紙(poopaper) 下水熱 親切の日 セロトニン アメリ オーディオ=エコロジスト ソイレント・グリーン エコロ=ジック(エコ音楽)・ムーヴメント レディオヘッド エスカ・ヨーン(アスガー・ヨルン) グラスゴウ・アナキスト・サマー・スクール スリー・サイデッド・フットボール ジネディーヌ・ジダヌ ロカヴォア フード・マイルズ(フード・マイレージ) ゼロ・eメイル・フライデイ アンプラギング・デイ 持続可能な開発(SD サステイナブル・ディヴェロップメント) ヴェオサーチ CO2スタッツ グリーンバード ナイキジャパン 宮下公園 スウェットショップ ナイキ・ブランケット・ペティション セキュリティー・チェック・ポルノ ネイキッド・エアー END:CIV etc.
  

2.05.2013

『コンバ - オルタナティヴ・ライフスタイル・マニュアル』発売のお知らせ(正式告知)

■『コンバ - オルタナティヴ・ライフスタイル・マニュアル』(通称『コンバ』)、主要書店やネット書店におおむね行き渡りました(と、思います)。
(もちろん、注文して下さっていない書店さんには入荷しませんが……“わけ分かんない本だから様子見”、ってことでオーダーを保留にしているお店も結構あるみたいです・笑)


★『コンバ』を現時点で取り扱って下さっている書店等一覧。
(随時更新中。お近くの書店に現在取り扱いがない場合でも、ご注文いただければほどなく届きます) 


確かに、だれの目にもひと目で何の本か分かる本ではありません。現物を見た書店さんがどの〈ジャンル〉の本として扱うかも、そのお店によって違っているようです。
たとえばネット上で分かるネット書店の扱いを見ても・・・

《丸善&ジュンク堂書店》では〈政治評論

《紀伊国屋書店BookWeb》はジャンル名としては明記なし(NDC分類で〈社会思想〉)

《honto ネットストア》では〈社会・時事・政治・行政

《TSUTAYAオンラインショッピング》では〈エッセイ・随筆

《ブックサービス》では〈教育・社会

《セブンネット通販》では〈サブカルチャー

《Honya Club》では〈ノンフィクション・エッセイ・コラム

《楽天ブックス》では〈社会科学全般

《Amazon.co.jp》では〈外国のエッセー・随筆

《e-hon》では〈サブカルチャー

《エルパカBOOKS》では〈社会・政治

《ヨドバシ.com》では〈エッセイ・コラム(海外)

といった具合です。ですからリアル書店でも、お店によって〈棚〉は上記の範囲内でまちまちかもしれません。


著者はこの人:
彼女は81.3 J-WAVE 《Sounds & Cities》でも、パリ代表としておなじみでした。

彼女マティルド・セレルは、

パリのFMステイション Radio Nova :

の、平日午前中の担当のジャーナリスト/パーソナリティーで、毎朝10時ちょうどに放送していた2〜3分の人気コーナーが《Combat/コンバ》。インターネットや最新テクノロジーを用いた、新しい21世紀型の社会運動や個人的なアクションのトレンドを世界中から集めて放送するもので、その放送の抜粋が本書・・・要するに、「この世の中、ムカつく」から「何とかしたい/何かやりたい」けど、どっかの党の党員になるとか、デモに行くとか、組合運動をするとか、政治的な集会に参加する、とかいった従来型の社会運動には興味が湧かないよ・・・っていう世界中の(主に若い)人たちが、実際に実践しているアクションを紹介するものです。

ひとりで、自宅で、ネット上のワン・クリックで、iPhoneアプリを使って、身近な地域で、あるいは仲間同志で、市民グループ(アソシエイション)と手を組んで、など、いろいろな生活圏内の範囲で実践可能な、よりよい世の中のためのアクションと新しいライフスタイルを提案している、88篇のサジェスチョン集。

この原書を買って読んだらあまりに面白かったので、自分で訳しました。そして人名とか組織名、それぞれのトピックに関係した各国の社会的背景などについては、可能な限り(日本の状況と比べてかなり特異な話題に関しては、ことさら掘り下げた)解説をつけました(でも、日本の話題もいくつか出てきますよ)。

本文目次は以下の通り。
日本の新聞やTVでは報じられない内容が大半ですので、現在の世の中を知るためのトリヴィア的に読んでも面白いと思います。

ミツバチを養子にしよう
大麻の物資援助システムに協力しよう
パレオ式にたらふく食べよう
ヴォキャブラリーを“破格語法”化しよう
フランスにひげを生やそう
核兵器廃絶アクション(ボムスポッティング)をしよう
エスカレイターを嫌おう
バイコットしよう
《BP》を批判したおそう
バッテリーを交換しよう
声明や要求事項を振り付けにしよう
大義のためにクリックしよう
あなたのVOL(ヴォル)の埋め合わせをしよう
巡礼・○○詣でに反対しよう
連帯キセルをしよう
銀行をビシビシ締め上げよう
カミカゼ・ダンサーになろう
人道的な海賊行為を擁護しよう
“分別あるスシ”で昼食をとろう
あなたのプレゼントを非物質化しよう
オフィスの汚染を除去しよう
広告の公共空間への侵略に抗おう
トランスジェンダー的実存主義者になろう
この世からきれいに消えよう
お乳をあげよう
グリーンなナンパをしよう
ニセ新聞を発行しよう
強制国外退去を阻止しよう
目の不自由な人たちのためにXを録音しよう
食虫性になろう
キス=インの練習をしよう
有毛の抵抗に突入しよう
エコ(年)賀状を送ろう
連帯貯蓄をしよう
あなたの消費主義を悪魔払いしよう
あなた自身でやろう
クリスマスに、無防備な子供を守ろう
グラスフェミーしよう
雇用センターを人間的な機関にしよう
心理地理学(サイコジオグラフィー)の基礎を学ぼう
直属の上司をののしろう
グローバルにイこう!
何人かで洗おう
グリーンな結婚をしよう
ビオナニストなマスターベイションをしよう
フリーなセディーユのために闘おう
あなたの乳房を見せよう
新種のグラフィティを“描こう”
イケア(IKEA)をヤッちゃおう
罪を悔いるために、あなたの体を差し出そう
エコな酔っぱらい方を選ぼう
セクシャル療法を最適化しよう
PARK(ing) Dayをオーガナイズしよう
“性の助手(セクシュアル・アシスタント)”になろう
コンサートのチケット代をヴォランティア活動でまかなおう
電動で漕ごう
ゴミ箱の重さを量ろう
スーパーマーケットの店内でピック=ニックしよう
地球のことを思っておしっこしよう
ゴミ箱に潜ろう
週一菜食主義を実践しよう
国際連帯休暇を取ろう
球根テロを企てよう
CO2の節制に、宗教上の節制を活用しよう
星たちを再び輝かせよう
通りの名前を変えよう
サイクロヌーディスタ(自転車裸族)に加わろう
あなたのショッピング・カートを“GMO(遺伝子組み換え作物)フリー”な商品で満たそう
共和国(フランス)を修繕しよう
山頂を塗り直そう
あなたのキーボードで反乱を起こそう
フライド・ポテト(フリット)で走ろう
あなたの犬を“犠牲”にしよう
社長を監禁しよう
職場で昼寝しよう
スロウ・カルチャーにしよう
茶色の“砂金採取”を支援しよう
親切になろう!
静寂をストックしよう
エコロ=ジック・ムーヴメントをフォロウしよう
別のサッカーをサポートしよう
山羊で刈ろう
自分をロカヴォアに変えよう
アンプラグしよう
携帯電話の価値を上げよう
あなたのネット・サーフィンを緑色にしよう
グリーンバードの群れで飛ぼう
素っ裸で旅しよう

・・・興味のある方は、ぜひ、お読み下さい。

長くなったので、今日はこのへんで。類書のない(だから本屋さんが扱いに困っている・笑)本なので、もう少し説明した方がいいこともありそうですから、また、そのうち追加で宣伝します。

お読みになった方の感想ツイートを見つけたら、
でもリツイートします。

みなさん、どうぞよろしくお願いします。

※追記(02.13)

『コンバ』に出てくるワード集はこちら。

1.05.2013

原発推進派に“ショック”を与える発言集

■新しい年を迎えたので、最初の話題はこの、希望に満ちたものにしようと思う。

昨年末、世界中の原発推進派に“ショック”(←ベルギーのTV報道での表現)を与えたのが、ベルギー原子力安全局長のウィリー・ドゥ・ルーヴァラー(Willy De Roovere)が退任を前にして語った発言だった。原発安全の責任者自らが、「私は別のエネルギー形態を選ぶ」と発言したのだ。

下に訳出した、その発言を機に書かれた『ル・モンド』の記事は、福島第一の事故以降、ベルギー、スイスやフランスの原発推進の“強硬派”だった人々ですら、それまでの意見を改め始めていることを報じたものだ。記事内の彼らの表現が、それぞれの国の原子力ムラ内部の圧力、バイアスで割り引かれていることを想像するなら、彼らの心境はもはや、“原発ダメ。ゼッタイ。”モードに入っているかもしれない。

科学は、当然ながら、ユニヴァーサルだ。先の総選挙の結果を、脱原発に向かう流れの否定として理解したい人も多少はいるのだろう。だとしたら、そんな人の中で、識者たちが勇気を振り絞って(←おそらく)行ったこれらの発言の重大性、その価値を否定できる人がいるだろうか? 


《懐疑の時代に入った原子力》

2012年12月28日付け『ル・モンド』。(太字はオレ)

1979年のスリー・マイル・アイランドや、1986年のチェルノブイリの事故のあとでさえ、ここまでの発言はなかった。原子力の守護者たち(中でも最も熱烈な部類の人たちまでも)が、彼ら自身が長きに渡って目を閉じたまま擁護してきたエネルギーの“素晴らしさ(エクセレンス)” を疑い始めるのに、2011年03月11日、福島の原子力発電所の大惨事まで待たなくてはならなかったということなのだ。

一番最近、それについての疑念を表明したのはベルギー原子力安全局長:ウィリー・ドゥ・ルーヴァラーだ。「私たちは、原子力のリスクを、この期に及んでなお許容できるのかどうか、疑ってかからなくてはなりません。心の底から正直に申し上げますが、私がそのリスクを注視するならば、私は別のエネルギー形態を選ぶでしょう……」。彼は、今年一杯での退任に際し、クリスマスの前日にこのように告白した。

これまでの主張から方向転換したのは彼だけではない。ベルギーやドイツと同様に核エネルギーからの脱却の計画を立てたスイスでは、元スイス電気事業者協会の会長であり、名声ある原子力技術者でもあるジャック・ロニョン(Jacques Rognon)教授が、2011年に、もう原子力は信じない、との考えを明らかにした。その理由として、費用がかかり過ぎること、複雑過ぎること、プラント周辺住民との間で“受け入れ問題”が多過ぎることを挙げながら、深層地熱のような他のエネルギー源によって今や既に現実のものとなってきている発電技術の革新を強調した。

今も大きな国民的合意に基づくものとして原子力エネルギーが存在しているフランスでも、原子力の安全性を謳う“教条(ドグマ)”は、もう通用しない。原発技術を開発した張本人である、エコール・ポリテクニック(*)のOBたちもその認識を同じくしている。
「慎重を期したところで、原子力事故は必ず起き得る」――2012年01月、フランス原子力安全局長のアンドレ=クロード・ラコスト(André-Claude Lacoste)は、そう認めていた。
(*訳註:フランスの理工系エリート養成のための高等教育機関。ナポレオンがその学生を自分の支配下に置くために軍の所属とした学校で、現在も国防省が所管する)

彼の同輩のひとり、放射線防護・原子力安全研究所所長のジャック・ルピュサール(Jacques Repussard)は、「福島は、“想像を絶することを想像すること”を強いるものだった」と表現した。

それらは、テクノロジー先進国で起きたカタストロフィーに衝撃を受けた“悔い改め”の言葉なのだろうか? それだけではない。

原子力発電のコストの問題、それもまた、確実性のかなりの部分をぐらつかせている。原発の擁護者たちが、自分たちのエネルギーは二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーだということを全面に押し出すのはもっともなことだ――地球温暖化がどんどん重大な脅威となっていく現在、それはひとつのキー・ポイントなのだから。しかしながら、それと並んでもう1枚の彼らの“有力なカード”である費用の安さに関する主張は、それこそどんどん切り札としての威力を失ってきている。

安全確保のために、あるいはキロワット時あたりの長期的な価格保証の難しさを補うために、新たに必要とされていく費用について多くの専門家が試算したところ、このまま原発を使い続けるためには、原子力エネルギーから脱却するのと同じだけの高額な費用がかかるという。

(以下、フランス国内の具体的数字や事情に関する部分、中略)

原子力は長い間、“大物”科学者たちによって支えられてきた。ところが、科学理論の中で、反駁を許さない知見などないのだ。他のエネルギーに適用しているのと同じ科学的厳格さと正統的経済学を適用して、原子力が再検討されんことを願う。★★★

11.08.2012

大麻で気晴らし、していい

先日のエントリーでアムステルダム市の話(や、プラハの噂)をしたけど、11/06(火)には、アメリカのコロラド州、ワシントン州の2州が、住民投票により、アメリカ合衆国で初の〈大麻をレクリエイション(=気晴らし、娯楽)のために使用してよい〉州となった。

(11/07『ル・モンド』)


アメリカでは多くの州で〈医療目的の大麻使用〉が許可されてきたが、嗜好品としても使っていいこともようやく認められたことになる。

先日、〈大麻を規制すること自体が基本的にナンセンスだという考え方はほぼ欧州全体に(政治的に!)大なり小なり浸透している。〉と書いた矢先、その傾向は合衆国でも形になって現れ始めたわけだ。

社民も共産も、当然(というか、どこより先に)“みどり”も、この傾向に続けば票が大量にもらえる予測は立ってるはずなのに、なんで言わないんだろうね。
そりゃ、ひどく濫用すれば危険性はあるだろうさ。だけど、酒、煙草、ギャンブルなんかの嗜好品や娯楽と同じ種の自己責任を求めることを条件に一定の寛容さを示す、という政治的対応が必要なものなんですよ、大麻は。そういうこと、頭では分かってるんでしょうに。


ところで、上の報道の写真、『朝日新聞』から拝借しようと思ったんだけど、

14 時間前 - 【ロサンゼルス=藤えりか】コロラド州とワシントン州で、嗜好(しこう)品としての大麻 合法化の是非を問う住民投票があり、賛成多数で可決された。医療目的での使用は複数の州で認められているが、嗜好品では初。
このページに 4 回アクセスしています。前回のアクセス: 12/11/08

今朝から何度アクセスしても、一切このペイジがロードできないのよ。
み~んな見てんのかね・笑。

追記・おー、やっと繋がった。でも(きっと敢えて)写真使わないんだね。メディアとしてつまんないぜ、そういうの。


朝日新聞デジタル>国際>北米>記事    
2012年11月7日18時44分

大麻合法化、嗜好品で初 米コロラド州・ワシントン州


【ロサンゼルス=藤えりか】コロラド州とワシントン州で、嗜好(しこう)品としての大麻合法化の是非を問う住民投票があり、賛成多数で可決された。医療目的での使用は複数の州で認められているが、嗜好品では初。ただ、州法に優先する米連邦法は大麻をすべて禁じており、連邦レベルでは引き続き取り締まりの対象だ。
 両州ともそれぞれ州法では1オンス(約28グラム)の大麻について、21歳以上なら所持または使用が認められる。大麻取引は課税対象となるため、地元の自治体財政は潤う見通しだ。これまで不法取引に暗躍してきたメキシコの麻薬組織への打撃にもなるとの見方もある。米メディアによると、ヒッケンルーパー・コロラド州知事や地元の観光当局などは「イメージを損なう」と反対していた。

11.05.2012

I♥アムステルダム

■オランダの〈レジデント〉ではない人に対してはコーヒー・ショップへの入店を規制する、という法律が発効することになり、ここ1~2年、世界中の“みんな”をやきもきさせてきた例の一件だが、アムステルダムのエバハートファン・デル・ラーン(Eberhard van der Laan)市長は〈アムステルダム市内のコーヒー・ショップには、これまで通り観光客も入店できる〉と表明した。

これは、法律で定めた〈レジデント〉の基準について、その判断を事実上各自治体に委ねていることによる。ってことで、アムステルダム市は、外国人旅行客であっても、その街にとどまっている間は〈レジデント〉だよ、という判断をしたのだ。


『ル・モンド』紙 11月01日付け


実際に、コーヒー・ショップから観光客を締め出したら路上で不法にマリファナをディールする奴が100%出てくるし、自分でコーヒー・ショップから買ってきては、道端で外国人に法外な値段で売りつけて儲けるオランダ人が出てくるに決まってる。そこには大切な観光客を危険にさらすケイスも出てくるだろうし、要は、こんな法律は市にとって悪法なんだ、ってことを市長が宣言したに等しい。

オレはアムステルダムが大好きだ。あの街の雰囲気が、あの寛容さがたまらなく好きだ。コーヒー・ショップでのんびりくつろいだその足で、夏の夕暮れの河口の島を散歩して、夕陽が23時半くらいまでゆっくり時間をかけて沈んでいくあの時間の流れを感じながらカフェでビールを飲んでるのが好きだ。

そういう時間の使い方は人間をダメにする(ダメ。ゼッタイ。)と思い込んでいる人がこの国にはまだたくさんいるみたいだけど、そういう考え方こそが、本質的な意味で、人間をダメにする近道だと思うけどね。

ロンドンのコーヒー・ショップ計画は途中でポシャってしまったし、フランスでも自由化の法律はできてないけど、大麻を規制すること自体が基本的にナンセンスだという考え方はほぼ欧州全体に(政治的に!)大なり小なり浸透している。チェコでは個人で大麻を5株までだったら栽培していいし、栽培が面倒な人は、ジョイント換算で20本分の大麻を所持していいという法律が通った。まだ行ったことないから伝聞だけど、プラハではコーヒー・ショップがどんどんできて賑わい始めてるらしい。オランダでも個人所持は5g、ベルギーは確か3gとかなので、チェコは強烈に緩い。アムスからプラハまでのんびり旅する、なんていうのもいいよね。

日本社会が“脱法ハーブ”なんていうおかしなブツに翻弄されるのは何故か? 政治屋はよく考えてみやがれ。バカじゃないの?

『BBC NEWS』でも見つけた。


10.31.2012

脱原発のきざし

■このままいくと、イギリスでは2018年に再生可能エネルギーが原発産の電力を追い越す計算らしい。脱原発への転換はないと思われていた英国でも、あと5~6年したらこうなる、という試算。
昨日(10.30付けの『ザ・ガーディアン』)


イギリスでは、これまで保守系議員が風力発電に対して冷淡な態度を散々取り続けてきたにも関わらず、かつ、大蔵大臣が風力発電に対する将来的な国としての助成を疑問視したのにも関わらず、風力発電産業は成長を続けている。で、それによってこれまで反対の姿勢を取り続けてきた新エネルギー大臣も考えを改めている。

ただし、特に外国の《GE》とか《三菱》など風力発電タービンのメイカーは、英国政府が将来的にその事業をどのくらいサポートするか(=自分たちが英国に進出する旨味があるか?)を判断しかねているので、この表題の試算通りに行くかどうか、鍵はそこらしい。

でもこの記事によると、英国で風力発電を疑問視している勢力(つまり保守党は未だにいろいろ割れている)のうちの一定の議員ですら、彼の国の将来のエネルギーの主力を担うのはガスだろうと考えているようで、結局、本当に、国として脱原発路線に舵を切っていくのかもしれない。

****

特に沖合の風力発電は、四方を海に囲まれた日本でも相当イケるんじゃないか? イギリスとは事情が違う、***とは事情が違う、とすぐに言い出すのがこの国の推進派の論法だけど、じゃあ風でどれだけ見込めて、地熱でどれだけ見込めて、このまま行けばいつ原発を追い抜く、という展望をちゃんと示せばいいんだよね。推進派は、当然それを嫌う。はっきりこんなイギリスみたいな展望が示されると、どんどんそこに投資されて再生可能エネルギー事業が勢いづいちゃうから。日本の技術に潤沢な資金が集まって本気で開発したら、実は簡単に原発が不要なことが露呈しちゃうからだろうね。

少なくとも、世の中の考え方はこういった方向へ向かってる、ということは言える。なのに、あれだけの事故を起こした国が他の国に原発を売って儲けたいとは何事なのよ。それが、世界で初めて人工放射線の被曝をこうむった首都である東京から世界に発信するメッセージだとはね。特に自民党やら石原新党の支持者は、こういうニュースを読んでどう思うのかね。

8.20.2012

過去にアバズレだった女性はたいてい歳を取ると講釈を垂れたがるものだ

ロシア政府による彼女たちへの弾圧に対し、このところマドンナ、ポール・マッカートニーだけでなく、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ビョークその他、世界中の大物ミュージシャンが続々とプッシー・ライオットをサポートするコメントを発表してきた。


そのマドンナにいたっては、「同性愛をプロモートするような表現や活動には罰金が課される」というサンクト=ペテルブルク市で新しく施行された禁止令に真正面から異を唱え、先日のモスクワ公演で同性愛者の人権擁護の発言を重ねたことから、アンチ・ゲイ団体から1千万ドルの罰金を求める訴訟を起こされた。
ロシアの副首相ロゴジンは、ツイッターで「過去にアバズレだった女性はたいてい歳を取ると講釈を垂れたがるものだ」とコメントしたという。この発言は、ロシア政府の体質、ものの考え方、品位をものの見事に表わしている気がする。

加えて、これまた信じがたいことに、モスクワ市議会はLGBTプライド・マーチを今後100年間禁止するという旨の決定をし、ロシアの最高裁はそれを追認したのだ。
この最近の、大国ロシアの3つのトチ狂った大事件に対して、大統領プーチン宛ての抗議署名運動が始まった。
現時点で集まっている署名数はまだ1万ほどだが、主催団体〈ALL OUT〉が目指す5万署名はほどなくクリアーするだろう。でも大国ロシアの、この時代遅れで野蛮な人権侵害に対して世界中がどれだけハードに抗議するかというのは、ロシア以外の各国政府に対するプレッシャーにもなり得る。自分の国でも同様の人権弾圧法案を通そうとすれば、これと同じように世界中から非難されることを知るからだ。

このインターネット時代には、世界をそのように包括的に監視し合うのが、そしてその監視と抗議の方法を洗練させていくのが、有効な新しい市民レヴェルのポリティクスだろう。
下記リンクをクリックして、みなさん是非その実践を!


8.18.2012

プッシー・ライオットを支持します

■実刑!? 世界は黙っていないだろう。ロックとジーンズの流入からソヴィエト連邦の崩壊が始まった記憶から、あの国はロックの怖さを知っている。逆に言えば、日本と違ってロックが“正しく”機能している国とも言えるが、それにしても、こんな判決を放っておいてはいけない。

ロシア女性バンドに禁錮2年=「反プーチン」で異例の実刑

時事通信 8月17日(金)21時32分配信

【モスクワ時事】プーチン大統領が当選した3月のロシア大統領選前に教会で反政権ソングを演奏し、逮捕・起訴された女性パンクバンド「プッシー・ライオット」のメンバー3人に対し、モスクワの裁判所は17日、禁錮2年(求刑禁錮3年)の実刑判決を言い渡した。過去の屋外パフォーマンスは微罪で罰金刑だったが、異例の実刑となった。
 3人は「マリア様、プーチンを追い出して」と歌い、モスクワの救世主キリスト教会を冒涜(ぼうとく)したとしてフーリガン(暴徒)罪に問われた。裁判官は「宗教的な憎悪と敵意に基づく行為」と非難。昨年12月の下院選不正疑惑を機に始まった一連の反政権運動に対する最も重い刑事罰となる。
 プーチン氏に近いロシア正教会のキリル総主教を激怒させたことが、裁判に影響しているとされる。メンバー側は「道徳的な過ちがあった」と反省の弁を述べつつも、「市民の政治活動を制限する抑圧キャンペーンだ」と政権側を批判し、無罪を訴えた。
 3人の裁判をめぐっては、脱税事件で投獄された元石油大手ユコス社長ホドルコフスキー氏以来の「政治弾圧」とも指摘され、国際人権団体が釈放を要求。米歌手マドンナさんや元ビートルズのポール・マッカートニーさんも支援を表明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120817-00000088-jij-int

「マリア様、プーチンを追い出して」



08月17日 ロンドン Reuters/NEIL HALL




5.07.2012

Good Morning

■5月7日の月曜、早朝です。
フランスからのいい知らせに、眠れなくなりました。



で、BGMも選んでみた。




ティケン・ジャー・ファコリー「左・右(ゴーシュ・ドロワット)」

左、右、おんなじなんだよ
左、右、その他は?
左、右、現状を変える、だと?
左、右、オレらをウンザリさせるだけ

それって権力が
順番に回るだけだろうが
国民が苦しんでる間
ぐるぐる回りやがって
大衆は青息吐息だ・・・

また同じ繰り返しなんだよ
毎度の同じリサイタル
それって“椅子取りゲイム”じゃん
連中はオレら(ヌー)とダンス
で、オレらは狼(ルー)とダンス
だから順番に回るだけなんだっつうの
権力がさ 
じゅんぐりに・・・

9.24.2011

緊急! この問題に関心を!

「パレスチナの平和を考える会」からの〈緊急 !! 48時間署名〉の呼びかけが届きました。
ぼくはこの要請文に賛同しましたが、一人でも多くの人に関心を持って欲しいと思います。


みなさんの記憶にも新しいと思いますが、無印良品(良品計画社)は、市民の抗議を受けてイスラエルへの出店を見送り、企業としてその健全な判断力を示した(と言っていい)と思います。
この会社にも、ことの重大さを認識して欲しいと思います。

この惑星を重苦しく包み込んでいる問題の最大の根っこがそこにあるのではないですか? 人の恨みを買ってお金を稼ぐことは、全然気持ちのいいことではないと思うのですが・・・。

****以下転載****

「パレスチナの平和を考える会」は、ヨルダン渓谷のイスラエル軍事占領の実態を一貫して報告・連帯し、最近はイスラエル・ボイコットにかんして、STOP無印良品キャンペーンで無印良品のイスラエル出店を阻止し、サンリオ・ハローキティのイスラエル進出に反対キャンペーンを実施している団体です。ご協力をお願いします。


【転送・転載大歓迎!】

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★☆ 緊急!! 48時間署名 ☆★

パレスチナ人の自決権を破壊する占領企業への投資に「NO」の声を!

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イスラエル経済紙「グローブズ」の報道によると、株式会社クラシックという切花輸入会社が、違法入植地ビジネスに手を染めてきたアグレスコ社を他のイスラエル企業と共同で買収しようとしています。 

パレスチナ人の自決権は、アメリカによってあらためて拒否されようとしていますが、その可能性を具体的に破壊し続けているのが、イスラエルの入植地です。

以下の要請文に賛同される方は、
palestine.forum[at]gmail.com (パレスチナの平和を考える会)まで、

(1)名前
(2)所属・肩書(○○市在住、などでも構いません)
(3)ウェブ等での公開(可・不可)
をお伝えください。団体としての署名も歓迎です。

契約が間近に迫っているということなので、925日(日)24:00には、署名受付を締め切り、会社宛にメールで送ります。

また、余裕のある方は、ぜひ直接抗議の声を届けてください: 

抗議先:株式会社クラシック(社長:西尾義彦)
 Tel: 03-3264-5558
 Fax: 03-3264-5246

英語版署名サイトもあります!(海外に広めて下さい)
Don't buy Agrexco Petition

参考:アグレスコのイギリス支社前での抗議行動

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要請文≫

株式会社クラシック社長 西尾義彦 様


パレスチナ占領に加担するアグレスコ社の買収を中止して下さい!


私たちは、貴社が、最近倒産したイスラエルの輸出企業アグレスコ社
の再建に際し、他のイスラエル企業と共に、その買収(8億円以上)
を計画されているとのニュースを聞き、衝撃を受けています。 

アグレスコ社は、パレスチナ被占領地の違法入植地で栽培された農作
物の輸出の60-70%を取り扱っています。同社が倒産した大きな理由
の一つは、この入植地ビジネスに抗議してヨーロッパで広範に取り組
まれたボイコット運動でした。先月には、同じくアグレスコ社の買収
を表明していたアイルランド企業が、やはり多くの市民の抗議によっ
て購入を中止しました。

イスラエル入植地は、パレスチナ人から奪った土地に造られ、パレス
チナ人の水資源を盗むことによって農業経営を成り立たせています。
入植地の農園では、生活の糧を奪われたパレスチナ人達が、児童労働
や低賃金労働といったかたちで搾取されています。このような入植地
が、国際法違反であり、「中東和平」に対する深刻な障害となってい
ることは、少しでもこの問題に関心をもつ人であれば、よく知ってい
ることです。

貴社は、アグレスコ社の買収を通じて、パレスチナ人に対する人権侵
害・アパルトヘイト犯罪に直接加担しようとしていることを認識しな
ければなりません。社会貢献を謳う企業であれば、国際法違反の入植
地ビジネスから利益を得ようとすることは倫理的にあり得ないことで
す。

私たちは、以上の認識にもとづき、以下の2点を強く要請します。 

・アグレスコ社の株式取得を行わないこと。
・イスラエル入植地で生産された切花の輸入を行わないこと。 

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以上。

8.06.2011

あきらめないぞ!

アシュカ・エ・レ・サルタンバンク(右側〈詳細プロフィール〉の中の、今年の気に入り音楽リストの中にも入ってる→→)の、大ヒット闘争賛歌「On lâche rien(オン・ラシュ・リアン)」に日本語対訳字幕がつきました。(C'un excellent job, mes lascars !!!)

これはぜひYouTubeに飛んで見て欲しい。

飛んだ先で触れられている本、『ミュージック・マガジン』増刊『プロテスト・ソング・クロニクル』(後日、ちゃんと紹介します)の中で、この曲を是非取り上げなくてはならないと思って原稿を書いたのはオレですが、それと同じ時期、全く相談も打ち合わせもなく、知らないうちに仲間たちがこの曲のヴィデオに日本語字幕をつけて日本人に見せようと考えて作業していた。で、アーティストに許可をとって、オフィシャルな日本人向けPVを作り、昨日公開されました。
こういうオレたちの“仕事”は、テレヴィでは放送されない(笑)。

この曲は去年の秋、フランスでサルコの政権が打ち出した年金改革法案に反対し(人口6千万の国で)300万人がゼネストを敢行、同時にパリ、モンプリエ他主要都市で数十万人規模のデモが何度も組織された際に大合唱され、彼の国の新デモ・アンセムとなった曲です(詳しくは『プロテスト・ソング・クロニクル』で)。そんで、この映像はそのときのパリのデモの様子。

さて、今日のデモの準備をしなくては(つって、集合場所への行き方を調べるだけだけど)。


5.14.2011

ウガンダの同性愛者死刑法案。オレもあんたも、多分、もうすぐ溺死。


■ウガンダのゲイ殺し法案に反対する署名運動のことは、オレも Facebook と Twitter では情報を拡散して署名を呼びかけたが、このブログには書かなかった。
この場合のゲイとは広義の“ゲイ”であって、実際はLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人権をいっさい認めず、見つけたら死刑にできる、その存在を見かけた者には通報の義務を課す、といったような、きわめて暴力的なものだった。その法案に対する抗議の署名運動は結果として、この4日間で192ヶ国と10準州(テリトリー)から合計500,000署名を集めた。

そのアンチ・ゲイ法案は〈審議時間切れ〉という理由で国会が休会し、法案は棚上げになった。噂によると、反ゲイの主張を唱える議員連盟は来期の議会にまた改めて法案を提出する構えらしい。4日間で世界中からこれだけの署名が集まったことは大きな効果を上げたと思うし、実際はその署名の数以上に、世界各国でこの件が話題となり、特に西側メディアがウガンダを人権後進国家として伝えることを恐れたのだろうと思うが・・・いずれにしても〈アンチ・ゲイ〉の人間の頭の中を4日間で入れ替えることなどどだい無理なんだから、彼らの今の考えとしては、まあ、今は審議をやめて、このほとぼりがさめてからまた、再度。そして、今度こそ・・・という感じなのだろう。

議会が休会する直前の報道だが、昨日付け《Newsweek》の『ウガンダ独裁大統領と反ゲイ法案』という記事2011年05月13日(金)16時38分 アンドルー・メルドラム)には、こんな記述があった(記事の一部抜粋)。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/05/post-2088.php

ゲイ弾圧にアメリカ福音派の影
一方、13日には悪名高い反同性愛法案の審議が再開される。同性愛者の死刑を盛り込んだ同法案が最初に提出されたのは09年。以来、国内で物議を醸すのはもとより国際社会からも非難されている。
はたして死刑の条項は削除されるのか? 身内の同性愛者を当局に届け出ない家族に対する実刑も避けられないのか? そもそも同性愛であることは罪なのか? 同法案の行方に世界の耳目が集まっている。
ムセベニによるベシジェや反体制派に対する弾圧の強化と同様、ウガンダ社会の同性愛者に対する弾圧も激化している。ウガンダでの反同性愛運動の高まりには、同国を往来して集会を開くなどしているアメリカの福音派宣教師らが関係していると言われている。(引用おわり)

現在でも、同性愛は世界70ヶ国以上において法律で禁じられた“違法行為”だが、その“違法”の根拠は、知る限り、ほとんどが宗教である。オレが神を信じないと言うと、熱心な信者は「それはとてもかわいそうなことです」と言う。しかしその宗教が、こんな風に一部の人々の人権をおとしめていることに関する彼らの見解は当然、それは「神様がお決めになったことです」ということになる。これでは全く建設的な会話が成り立たないが、その議論が深まらないことも“神のおぼしめし”、ということになる。結局、署名運動の真の“敵”は、見えないし、声明も発しない〈神〉なのだろうか? 

オレが反“アンチ・ゲイ”運動に賛同するたびに、この地球が〈神〉の世界だからこそ、数々の“終わらない対立”が起きていることを改めて確認してしまい、胸の辺りがキリキリと苦しくなってくる。

思い出して欲しい。神はアダムとイヴを最初の人間としてそこからこの世界を創造したが、その全知全能の神が、早々に世界の作り方を失敗しているのだ。自分の思うような世界とは違う方向へ向かってしまったので、邪悪な者どもを洪水で溺死させ、ノアの一家だけを救ったのだ。だから現在の人間は全員ノアの子孫で全員親戚なのだ。で、みんなで仲良く暮らすはずだったのだ。しかし、ある国では人間が法的に親戚を殺していいことになっているし、長らく探していた親戚に会えた瞬間に射殺して、そのまま海に捨てていい国もある。それに対する報復も親戚の一部に熱烈に支持される。親戚同士の殺し合いは絶対に終わることがない。つまり神様が、またもやこの世の作り方を間違ってしまったことは明白である。だから、そのうちにもう一回、世界中を洗浄する大洪水が起きて、同性愛者も異教徒もアナキストも大麻容認派も自分の夫や妻以外とセックスしたことのある人も、結婚前にセックスしちゃった人も、大酒飲みも、遅かれ早かれ全員、溺死するのだ。じたばたしても始まらない。それまでの残り短い人生、どう生きるべきかは明白であろう。


上川あやさんも映ってる。