7.09.2010

いまだ選挙に行く者たちは……

■《政治代表制の領域は閉塞している。左から右まで、同じように中身のない連中が、大物を気取り、救済者を演じている。似たような顔ぶれが並び、マーケティングによる最新情報にもとづいて得意げに言葉を交わす。いまだ選挙に行く者たちは、純粋な抗議として投票することで、投票箱を冒涜するという意図しかないかのようだ。じっさい皆が気づき始めているように、ひとは投票自体に反して投票しつづけているのである。そこで提起されるものは何ひとつ状況を反映していない。民衆を統治するためにくだらない口論を続ける操り人形のような政治家たちよりも、沈黙を守る民衆のほうがよほど分別をわきまえている……》(太字・原文)

『来たるべき蜂起』(P.7)
不可視委員会・著
/『来たるべき蜂起』翻訳委員会・訳(彩流社)

*オレなら:《いまだ選挙に行く者たちは、純粋な抗議として票を投じ続けることに、投票箱を破壊しようという意図しか、もはや持っていないかのように見える。みんな察し始めているのだ、ひとが投票し続けるのは、実際のところ票決行為そのものに逆らってのことなのだと。》てな、感じに訳しますが・・・あんま変わんないか。

“冒涜する”のところは、原義は“爆発させる”なので、もっと物理的に投票箱をぶっ壊すというか、その存在自体を無きものにしてしまうために紙爆弾をぶつけに行く、というイメージを持って原文を読んだ。あさって投票に行く人も、そういう感じで投票箱の穴に紙くず……じゃなくって、紙爆弾を投下して欲しいね。そう考えると、なんか楽しいじゃん。梶井基次郎がレモン爆弾で丸善を爆破させようとしたみたいでさ。