1.15.2010

(H)air-nude?

■なんでJALの救済に巨額の税金を使う必要があるのか理解できないが、次元は違うものの、それと同じくらい首をかしげちゃうのがこの、飛行機に乗る前にヌードにならなきゃならない日も近そうだ、って話だ。

昨年末のアムステルダム発デトロイト行きのノースウエスト航空機爆破テロ未遂事件を受けて、アメリカ、オランダ、英国、フランスを始め世界中の空港に〈人体スキャナー〉が設置されようとしているという記事を、『Paris Match.com』では11日、〈空港が私たちを裸にする〉という見出しで伝えている。シャルル・ドゥ・ゴール空港でも今月末までに使い始めるという。


http://www.parismatch.com/Conso-Match/High-Tech/Actu/Les-aeroports-nous-mettent-a-nu-158730/

10秒から30秒で全身に隠したどんな物質でも発見するというこの装置、何も隠してなくても、普通に人間として見られたくないものまで見られてしまう。実際に人体をスキャンするとどうなるか、という画像がここで見られるが、ここで見る限り陰毛はハッキリしなくても性器の形は分かってしまうし、『Paris Match.com』の記事では、アメリカのメディアでは、この装置を通った芸能人の下半身や豊胸シリコンを入れてる映像なんかがネット上やタブロイド紙に流れるんじゃないかというような憶測まで既に流れている、と伝えている。

人権問題的にまだまだ議論が尽くされていない(あと衛生的な問題点を指摘する人もいる)このスキャナー導入に反対する最初の運動が、先日ドイツ国内で行なわれた。



これはベルリンの国際空港でのフラッシュ・モブの様子だが、どこからともなく参加者が空港内にやってきて、〈正しき市民たれ! あなたのズボンを下げよ!〉てな感じの思い思いの文句を裸の身体に書いて空港内を歩き回り、一定の時間が経つと四散するというスタイルの抵抗運動である。この運動を組織したのはドイツ海賊党

しかし、先日のテロ未遂犯の隠してた粉末状の爆薬やら起爆装置を作るための部品やらをチェック・ポイントで見破れなかったからといって、一気に客を素っ裸にする施策に出るのはいかにも極端じゃないか? この装置、基本的には、テロに遭う危険度の高い、厳戒体制を取る便の乗客に対してのみ、実施するとのことだが・・・。