■ジョー・バターンが初めて来日する、っていう情報は小耳に挟んでたんだけど、このところ定期的にいいライヴを観てたり、このひと月ほど何かとイヴェント続きで忙しかったこともあって、その話をすっかり忘れてるうちに、とっくにソールド・アウトだった。調べたら会場は250人限定だって? それっぽっち? オレのまわりだけでも、ジョー・バターン観たいって人、25人くらいいますけど。・・・それにわざわざアジアくんだりまで呼んどいて、日本公演1回こっきり? 6500円はオレには安い金額ではないが、でも、この国でその値段でその人数じゃペイしないでしょう??? な、わけないよな、商売だもの。世の中の経済の仕組みがよく分かんない。いずれにしても、失敗した。
フタを開けてみれば、このニュー・ヨークの街貼りポスターで見かけそうな、かっこいいデザインのフライヤーだってオレの友だちが作ってたのに、彼女とは1年近く連絡をとってなかったから、これを目にするのも随分遅くなってしまった。・・・インフォを見て気づいたけど、そうか、ジョー・バターンはもう70歳近いのか・・・。1960~70年代のファニア・レーベルのLPは確か全部持ってるし、それらとサルソウル・レーベルの“ディスコ”なんかばっかり定期的に聴き返してるから、本人が結構なお歳になったことを意識したこともなかった。とにかく、ライヴ、観られる人は楽しみですね。
音楽評論家を名乗るわりには音楽ネタの少ないこのブログで、最近音楽について書いたのはサンハウスにギル・スコット=ヘロン、そしてこのジョー・バターンだが、よく考えると全組、すっかり還暦を超えてる。
ここ最近観たライヴ・ショウも、(友人関係/アクティヴィスト系をのぞくと)中本マリにボブ・ディランにサンハウスと、これもみんな60歳以上。来月は久しぶりに友川カズキを聴きに行こうかな。彼はまだもう少し若いよな、と思って今調べたら、彼も今年で還暦だった。・・・でも、昔から好きな人を今も聴いてるんだから、そりゃ、そうなるわな。オレももう40代だもの。
最近聴いた“若い衆”の新譜で強烈にヤラれたのは、ナズ&ダミアン “Jr.ゴング” マーリー『Distant Relatives』だね。このアルバムの背景にあるもの(歴史・思想)について、『bmr』07月号用に8000字の原稿を書いたところ。
で、もうナズも30代後半かー。一方、Jr.ゴングはまだ彼がガキんちょの頃から知ってるわけだが(なんて言うと、自分がJr.ゴングの親戚のおじちゃんにでもなったような気分だが)、そのボブ・マーリーの最後の子供も、もう今年で32歳なんだよね。みんな、歳は取りますなあ。でも、そんなことより、Jr.ゴングはソロ・デビューから15年近く経つのに、このナズとのコラボでやっと4枚目。ガツガツしてないのがまたいい。