■今年は来日するに違いない、という鋭い予測のもとに(?)4月から始まったこのラジオチャンゴJP特別講座マヌ・チャオ編ですが、第1回、前回にひきつづき、第3回もナヴィゲイターを務めることになりました。これまでの2回では、ラ・マノ・ネグラ解散まで/それ以降、ということで彼のキャリアをざっくり振り返ってみましたが、次回第3回は、政治色の強いミュージシャンであることは日本のファンにも知られているものの、その“政治色”とは一体何なのかはあまり理解されていない点に着眼し、いわゆる〈ミュージシャン・アンガジェ(政治/社会問題に積極的に関与するミュージシャン)〉としてのマヌ・チャオにスポットを当てます。さらに、スペインや南米産のラテン音楽とマヌ・チャオ・サウンドとの関連性も見ていく中で、彼の思い描く“もうひとつの世界”というものを考えてみよう、というのがテーマです。
となると専門家の話が聞きたくなるわけで、次回は、日本を含む現在の“先進諸国”が主導する経済“新帝国主義”への対抗措置を提唱する団体 attac の稲垣豊さんと、毎年『ミュージック・マガジン』誌で〈年間レゲエ・ベスト・アルバム〉を選考する際のぼくの相棒でもあるトラベル系音楽ライター大石始さんをお迎えして、いろいろと音楽を聴きながら、あるいは先日の来日公演の話も交えながら、楽しく憤ってみたいと思います。
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ラジオチャンゴJP特別講座 vol.3
マニュ・チャオ、もう一つの世界を夢見て
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2010年10月17日(日)18:00~
カフェ・ラバンデリア
入場無料(但しワンドリンクオーダー)
2001年7月、
反グローバリゼーションの運動が最高潮に達したイタリアのジェノバ。
その街で開催された“G8サミット”に反対するための
大きなデモ隊の中に彼はいた。
遡ることその4年前には、
資本主義の中枢である金融取引に
課税という楔を打ち込もうとする社会運動団体
“ATTAC”設立の賛同人に名を連ねている。
悪名高い“世界経済フォーラム”の対抗として生まれた
“世界社会フォーラム”のステージに上がり、
“サパティスタ民族解放軍”に連帯の意志を示すマニュ・チャオ。
3回目となる今回も前回に引続き、
ナビゲーターには音楽評論家の鈴木孝弥氏、
またゲスト・スピーカーとして音楽ライターの大石始氏、
ATTAC JAPANの稲垣豊氏をお招きして、
彼の政治的背景、また彼の目指す
「もうひとつの世界」とは如何なるものかを探ってみたい。
●前回同様、今回もインターネット中継を行います。
アドレスは当日下記のサイトでお知らせしますので、ご家庭でもお楽しみください。
More Info
※念のために記しておきますがマニュ・チャオ本人は来ませんのでお間違えのないように。
Navigator: 鈴木孝弥
アナキスト、音楽評論家。
Guest Speaker: 大石始
トラベル系音楽ライター。
Guest Speaker: 稲垣豊
ATTAC JAPAN
マヌ・チャオ〈ラ・ベントゥーラ(ラ・ヴァンチュラ)〉、今日12日は西海岸ツアーの初日シアトル公演ですね。