10.05.2011

役所の鏡だぜ、農水省

■初めて『女性自身』なる雑誌の記事を読んだが、この見出し・・・我らが公僕の言としてはいささか乱暴で不自然だし、〈今週の芸能ニュース PICK UP〉としての【セシウム検出新米】の話なので、編集部がどこまで真面目なのか少々不安になるが・・・読んでみるとまあ、さもありなん、な内容だ。結果的に、農水省が国民に対して【セシウム検出新米】を喰らえ、と言っていることに変わりはない


これ読んで、JA全農福島ではなく農水省の方を支持する国民はどれだけいるだろう? (公僕である以上、その数こそがそいつらの“威信”である)

そもそも、〈国が定める暫定基準値=1キロ当たり500ベクレル〉未満なら本当に安全だという確証などないことは、国の態度が自ら証明しているわけである。

〈暫定〉とは、正式にはこうしよう、と決めるまでの仮のもの、という意味であって、逆から言えば〈1キロ当たり500ベクレル〉なる数値に絶対の自信がないからこその〈暫定〉なのだから。なのに何ヶ月経ってもその〈暫定基準〉のままだということは、この確証の持てない〈暫定基準〉よりもマシな〈新基準〉を見極めるための材料がないほど、“一体何ベクレルまでなら安全なのか、まるで分かっていない”、ということなのである。

それを〈国が定める〉なんていう文言を頭に付けて威厳を振りかざし(第一、その〈国〉が信用されてないっつーのにな)、国民を煙に巻き、ほとぼりが冷めるまで黙らせよう、というツラの皮の厚さは、なるほど高級役人体質の伝統的悪評にたがわない。

もちろん、オレが書いているのは、役所の発表を、好意的に、文字通りに受け取ってやったとして、の話だ。本当の数字なんて口が裂けても国民には言えないから、何があっても嘘をつき通すことに決めたのかもしれないよね。

ま、いずれにしろあんたら、ずーっと行けるところまで、しらじらしく、涼しい顔して、その〈暫定基準〉で行くつもりなんだろ? そうすれば、何年経とうと、何十年経とうと、科学的な客観性に裏打ちされた〈絶対基準〉を表に出さなくて済むからな。

それだけでも公僕として万死に値するペテンなのに、その(不確実という意味では明らかに)インチキな“仮の数値”を振り回して、より慎重に対処しようと努力するJAを上から“恫喝”するなんてえのは、ちょっとでも品のいいマフィアなら使わない手だろう。

その【セシウム検出新米】、まずは農水省の食堂で食べさせていただきますので、くらいバカ慇懃に言ってみろ。どうせ、ウソだろうけど。