4.23.2010

国旗でケツを拭くなんて

■この写真は、フランスはニースのフナック(fnac/書籍・音楽・映像・家電・写真関連の大型総合販売店チェーン)で先月催されたアマチュア写真コンテストの中のいちカテゴリー《politiquement incorrect(=politically incorrect)》部門で賞を取った作品。

見ての通り、男がトリコロールのフランス国旗でおしりを拭いているもので、受賞作としてこの写真がフナックのニース店に飾られると、無料新聞『Metro France』で報じられるなどしてすぐに議論を呼んだ。フナック側は騒ぎを収めようとしてこの写真を展示から外し、写真家の名前も受賞者リストから外したのだが、それでも話は大きくなる一方で、法務大臣のミシェル・アリヨ=マリーはこの写真家を、そして場合によっては主催者のフナック側も起訴する意向まで示した。かつて御旗のもとに闘った退役軍人の団体も、この写真にショックを受けて抗議したという。

で、マダム・アリヨ=マリーは「とても容認できない事態であり、フランス国旗に対するこのような許しがたい行為が現行法の下で罰せられないのなら、現在の法律の方が不備なのだ」とカンカンになってる。

メディアでは、表現の自由はどこまで認められるか?芸術とは何か?論にもなってるみたいだが、そんなことより、オレはやだな、こんなの使うの。ウォシュレットでないと。

フランスじゃ一般的にトイレの紙質があまり優れてないし、ほとんどのフランス人はウォシュレット(系ハイテク装置)がこの世に存在すすことすら知らない。こんな話で目くじら立てるんなら、もっと国を挙げて家庭の水圧を上げる対策を取って、“ウォシュレット”を普及させりゃあいいんだよ。そしたら、こんなものでおしりは拭かなくなるだろ。