■どうにも解せないのは、テレヴィ(地上波)に出てくる“専門家”が〈心配ない〉を強調する一方で、地上波テレヴィ放送局からお声のかからない“専門家”には、それと全く違う見解を述べる人が往々にしている、ということだ。
地上波に呼ばれる専門家が一流で、呼ばれない専門家は全く信用ならない三流学者なのかしら。
今さっきもフジテレビでは、なんとかいう“専門家”が、〈大気も、雨も、食品も(洗えば)、土壌も、全く問題なし〉との見解を爽やかな物腰で一流っぽく断言していた。「風評に惑わされないように」なんていう回りくどい表現をとらずに、「地上波にご出演いただいている専門家以外は、全員インチキの嘘つきですのでご注意下さい」って言ってくれると分かりやすいのだが。
(本日03月22日付け朝日新聞朝刊・第2面)
“専門家”間で意見が分かれるものを、門外漢に真実の把握ができるはずないので、信じるべき“一流”が誰か分からず、結局自分で考えるしかない。新聞ですら、あとは読者の判断にまかせます、という態度をハッキリ過ぎるほどハッキリさせている(しかし、この記事の強烈なコントラストを作った編集部は、それによってある明快なメッセージを発しているように読み取れるが・・・)。
で、今一番危惧すべきは、こういう感情が世の中に広がることのように思う。
ある一部の連中は、国民感情がこっちの方に流れていくのを、じっと待っているのではないか? と、オレは想像してしまう。